北西辺り

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そこには真夏の昼近く と言う事もあってか 人はあまりいなかった   家はあるのだが聞こえるのは 蝉の鳴き声と 風に吹かれ揺れる木々の音 だけだった       そんな事を気にせずに 飲み物を求め 一心不乱に自転車を漕ぎ出す   人が住んでるなら 自動販売機はあるだろう という確信とともに             しかし   どれだけ探しても 見つからない 目を懲らしながらも 街中でみる 細長い立方体は 視界に入らなかった       村もそろそろ通りすぎようとしたその時   遠方に紺色の立方体があった         その紺色の自動販売機が どこのメーカーかまだ わからない人は 探して見て下さい     天国に着いた気分であった    早速小銭を入れる   カラン     あれ? と思い藁にもすがる想いで もう一度小銭を入れる   先程と同じように 渇いた音が響くだけだった   水を求める頭を冷やしながら 自動販売機を調べる     電源が切れていた   天国から地獄に堕ちた 気分であった
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