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「……ちっ」
「ごちそーさまでした」
退屈な始業式を乗り越えたあと。
２人でやってきたのは学校の近くにある定食屋さんで、ここにはいつも大倉の腹ごしらえにやってきていた。
食べる前に２人同じメニューを決めて。ジャンケンでどっちがおごるかを賭けて、真剣勝負。
けれど。
「毎回ありがとなぁ、ナナセ」
「あ～…今月のおこづかいが」
「ええやん、お腹いっぱいやし♪」
こののんきに鼻歌を歌う大倉に、ジャンケンでほとんど勝ったことがないのです。
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