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「森と霧ばっかりでなにもない・・・。」
歩きすぎて私は少し疲れていた。
自然を楽しむ余裕はなかった。
歩いても歩いても歩いても歩いても歩いても森と霧の中・・・軽く頭にきた。
「しょうがない・・・休んで霧が晴れるのを待とう。」
最初からそうすべきだったかもしれないが、後悔するより先にため息と共にその場に座り込んだ。
季節は秋だった。
座ったのが落ち葉たちの上だったから。
そうなれば秋の味覚が森には落ちてはいないものかと思うが、虚しくなるだけだった。
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