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一通り料理も食べ終わり、麗ちゃんはワインを2本も空けていた。
バイトの頃に一緒に飲みに行ったことはない。こんなに酒が強かったのか。
「麗ちゃん、そんなに飲んで大丈夫なの」
「平気ぃ平気ぃですぅ。こんなのじゅ~すみたいなもんですよぉ~」
十二分に酔ってるよ。呂律が怪しくなってるし。
こりゃ、無理して飲んだんだな。
「坂本さん。平気ぃですぅからぁ」
「麗ちゃん、もう帰ろうよ。ほら、何でそんなに無理して飲んだんだ」
腰砕けに近い状態で、俺が体を支えないと歩くのも難しい。
支払いは俺がしないとならないが、手持ちの金で足りるかな? 最悪カードで払うか。
「すいません。お会計をお願いします」
「お客様。お会計は既に女性のお客様の会社にご請求するよう、手続き致しましたので結構でございます」
「そう、ですか……」
店の人がドアを開いてくれ、麗ちゃんを抱えるように店をでた。
何だか、必要以上に体を密着させてきてないか?
「麗ちゃん、ほら車に乗って。シートベルト閉めて」
「は~い。平気ですぅ」
「どこが平気だよ」
結局、シートベルトも俺が閉めた。
その時も麗ちゃんが抱きつき、やたらと身体を密着させようとして、時間だけが無駄にかかった。
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