3138人が本棚に入れています
本棚に追加
麗ちゃんの言っている、言葉の意味が分からなかった。
付き合う?彼氏に?誰とだよ。ここには、麗ちゃんと俺しかいないだろ。
「麗ちゃん……」
「わたし、酔ってますけど本気ですよ。坂本さんが好きなんです」
それで、やっと理解した。理解したけど、受け入れられない。
女の子から告白されるなんて、生まれて初めての事だった。
「麗ちゃん。からかうなよ……ギャグにしたって、笑えないよ。そんなの」
「真剣な告白を、そんな風に誤魔化すんですか。わたしは、坂本さんに助けてもらってからずっと……」
「麗ちゃん、本当にマジなの」
日本語がおかしくなりながら、麗ちゃんの気持ちを確かめた。
麗ちゃんが本気なのは、どうやら間違いないらしい。
「こんな事を言うのは、可笑しいかもしれないけど、俺と一緒にいると麗ちゃんが恥かくって」
「坂本さん、意味が分からないですよ。好きな人の隣にいたい。なにか間違ってますか」
少しも間違ってません。至極、真っ当なご意見です。
ただ、麗ちゃんにとって不幸だよな。イケメンがいた方が、いいに決まってる。
「わたしは、坂本さんの為に頑張って痩せたし、お化粧の勉強もした。変身したのは坂本さんの為なんですよ」
最初のコメントを投稿しよう!