告白、そして――

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   付き合い始め、1日何度かのメールと就寝前の電話は、日課となっていた。  その9割が麗ちゃんから、発信される。  週末には飲みに行ったり、日曜日にはデートしたりして、いわゆるカップルな日々が続く。  そして、ある日から龍二、麗と呼び会うようになった。  その日には、二人で朝を迎えた。 「龍二が初めてで嬉しい」 「俺が初めてで、本当によかったの」 「うん」  そういう事は、俺は初めてじゃ無かったけど、麗は初めてだった。  24歳で初めてって、一般的には遅いって言われるよな。それって大事な人の為に、取っておいたって感じがする。  直後の麗の顔は、幸せそうに見えた。  だがその頃から、麗のアレも始まった。 「龍二。今、あの女の子を見てたでしょ。もっと、私を見てよ」 「ちゃんと見てるよ」  デート中、街中を歩いていると見ようとしなくても、女の子が視界に入るものだ。  それをイチイチ気にかけては、機嫌を悪くする。  最初は『嫉妬深いんだな』程度に思っていたけど、それが段々とエスカレートしてくる。
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