3138人が本棚に入れています
本棚に追加
付き合い始め、1日何度かのメールと就寝前の電話は、日課となっていた。
その9割が麗ちゃんから、発信される。
週末には飲みに行ったり、日曜日にはデートしたりして、いわゆるカップルな日々が続く。
そして、ある日から龍二、麗と呼び会うようになった。
その日には、二人で朝を迎えた。
「龍二が初めてで嬉しい」
「俺が初めてで、本当によかったの」
「うん」
そういう事は、俺は初めてじゃ無かったけど、麗は初めてだった。
24歳で初めてって、一般的には遅いって言われるよな。それって大事な人の為に、取っておいたって感じがする。
直後の麗の顔は、幸せそうに見えた。
だがその頃から、麗のアレも始まった。
「龍二。今、あの女の子を見てたでしょ。もっと、私を見てよ」
「ちゃんと見てるよ」
デート中、街中を歩いていると見ようとしなくても、女の子が視界に入るものだ。
それをイチイチ気にかけては、機嫌を悪くする。
最初は『嫉妬深いんだな』程度に思っていたけど、それが段々とエスカレートしてくる。
最初のコメントを投稿しよう!