告白、そして――

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   俺の記憶の中にある麗ちゃんは巨漢。確か当時体重が90キロはあったはず。  身長は俺と同じ176センチで、バイト仲間からイジメに近い弄られ方をしていた。 「本当に麗ちゃん? ちょっと、信じられないんだけど」 「分かります。昔の私からは想像できないですもんね。今の私って」  仕事中だったので終わるまで待ってもらい、近くのカフェで再度会う事にした。  話しをしてみると、バイト時代の思い出が蘇る。  でも、麗ちゃん本人から情報を聞いて俺を陥れる為の、ドッキリでは無いかと勘繰ったりした。 「麗ちゃんかなぁ。悪いんだけど、まだ信じられて無いんだ」 「これを見れば、信じて貰えますか」  スーツの腕を捲り、細く白い腕が露になった。左腕の肘の辺りに、赤い火傷の跡がある。  俺が就職の為に、バイトを辞める1週間くらい前。ファミレスの厨房で寸胴鍋のお湯が、麗ちゃんの腕にかかる事件があった。 「あの時、坂本さんが右手を引っ張ってくれなかったら……」  麗ちゃんは間違いなく、左半身を大火傷を負っただろう。 「本当に麗ちゃんなんだね」 「はい。改めて、お久しぶりです」  取り敢えず、麗ちゃんだとは確認できたけど、なぜオレに会いに来たのか。どうしてあんな美人に変身したのか、謎は深まるばかりだ。
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