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ためぞうは、やっとの思いで目的地に到着した…。
ためぞうは、大きな木を見上げながら言った……
『おーい。
ワシの大きな木よ~い
ワシは、もう随分体にガタたきておる…。
おまえさんに、会いにくるのは……もぅ今日で最後ぢゃ…。
おまえさんも…ワシと同じ八十歳。お互いゆっくり休もう………。』
ためぞうは…疲れたのか…大きな木に、もたれ座った………。
今日は…快晴。
暖かい日差しの中…ためぞうは、居眠りを始めた…。
《……ぞう。ためぞう…》
『ん?誰かがワシを呼んでおる…。
そうか…とうとう迎えがきたのか………。』
《ためぞう…私です。
ためぞうが、産まれた日にあなたの父の手によって…私も…ここに植えられた…
ためぞう…体がきついのですか……?》
『ん?おまえさん……何で喋れるんぢゃ?
そうかワシは…夢を見ておるんぢゃな………』
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