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その子の名前は…春菜ちゃん。小さい頃、父親を亡くし、女手ひとつで育ててくれた母が…病気で倒れたため高校を退学し…アルバイトをして…母の入院費を稼いでいる18歳…。
毎日、定食を届けてくれる時…ためぞうに優しい声をかけてくれる…今どき珍く純粋で優しい女の子だった………。
『ためぞうですが…今日は、焼き肉定食を頼みたいんぢゃが…。』
《ためぞうおじいちゃん、こんにちは。
焼き肉定食……ですか?》
『あぁ…今日は何故か肉が食べたくなってのぅ』
《それは良いことですね!お元気な証拠!
それに今日は、なんだか、声が生き生きしてますねぇ》
『はて?そぅかのぅ…』
《出来上がり次第おもちしますね。ぢゃためぞうおじいちゃん、またあとで》
ガチャン………
(ワシの声…確かに違うのぅ………)
ためぞうは、受話器を置く。
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