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その時…ふと自分の手を見ると…驚いた。
シワシワだった…ためぞうの手は…シワひとつなく張りがあり……。
肉が落ち、細くなっていた、ためぞうの腕は…太く筋肉に溢れていた………。
『なっ…なんぢゃこれは』
（そうか…ワシは、ボケて幻覚まで見えるほど…モウロクしてしまったのか……情けないのぅ………）
ためぞうは、深いため息をついた……。
（顔でも洗ってシャキっとするかのぅ…………）
ためぞうは…洗面台へ向かう………。
洗面台に近づくと…鏡に若い男がうつっている……。
ためぞうは…振り替える…
が…誰もいない……。
しかし…鏡には…若い男がはっきりとうつっている…
『おまえさん誰ぢゃ…』
ためぞうの口の動きにあわせ…鏡にうつる若い男も…口を動かす……。
ためぞうは、右手をあげてみた………。
鏡にうつる若い男も、右手をあげる……。
ためぞうは、あげた右手で鼻をつまんでみた……
鏡にうつる若い男も、あげた右手で……鼻をつまむ。
ためぞうが…鏡にうつった若い男をよくみてみると…
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