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一人目が言う。
「あーあー、またか…」
二人目が言う。
「あぁ…また泣いた…アイツ殴ってきていい…?」
三人目が止める。
「やだぁ!止めてよぉ!」
四人目が言う。
「知らない。関係無いから。」
そして再び三人目。
「でも…でも…」
恐る恐る見る視線の先
『それ』
に気付いて
一人目が言う。
「…そうだな…
コイツの弱い精神じゃ、後どれ位『奴』を抑えられるか分らない」
その言葉にハッとなって、
二人目と四人目は『それ』を見る。
ガッッ
ギンッ!
ギンッ!
ガキッ
ガチャン!
鉄格子の扉に掛けられた
何十もの鎖
そのうちの一本が
引きちぎられ
落ちた。
「…しゃーねぇな…」
「…面倒くさい…」
二人目と四人目の言葉を聞いて
『五人目』を
抑える為の
新しい鎖に手をかける。
「「「「悪いが、お前は外に出せない」」」」
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