哀しき誤算

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待つこと1時間。 パトカーがマンションの前に停まり、2人の警官が上がって来た。 年長風の警官が 「君かい、通報して来たのは、ここの住人がどーかしましたか?」 「様子が変なんです。居る筈なのに、チャイムを鳴らしても、ドアを叩いても、出て来ないんです」 もう一人の成りたてホカホカ風の若そうな警官が「寝てるんで無いの?」 怪訝そうな顔で呟いた。 ムカツいた! 俺は少しキレ口調で年長警官に「とにかく、中を確認して下さいよ。もしかしたら監禁されてる可能性アリなんですから」と嘆願した。 「ヨシッ、とにかく中を確認してみよう」 「は~あっ」 さっきの若造警官が、面倒くさそうに、ため息を付いた。 仕事だろ、マジ切れるぜ。
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