哀しき誤算

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管理人から鍵を借りて、部屋の中に侵入した。 監禁なら誰か隠れてないか? 3人でバスルーム、クローゼットの中、トイレを確認したが、怪しい者は居ない。 突き当たりのリビングのドアを開けた。 ドアを開けた途端、3人は愕然とした! 彼女が居る。 彼女は後ろ向きで窓辺に佇んでいる。 と言うより。 「ブラサガッテ居る」 彼女は……。 窓際で……。 く、くびを…吊っていた。 一瞬、息が止まった。 警官は彼女の首に絡まっているロープを丹念に外し、彼女をフロアーにそっと寝かせた。 死んでいる…。 彼女の顔は、蒼く腫れあがり、両目は半分飛び出している…瞳孔は開ききり、乾燥しているせいか灰色に濁ってみえる。口元は、紫色に変色し、何かおう吐物を吐き出したためか、白い跡が付着していた。見るに耐えかねない形相だった。 首吊り自殺。
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