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「麻紀の寝顔見てるとこっちまで眠たくなってくる…」
「それはお前だけだろ」
「…そうかもな」
俺はもう一度麻紀の寝顔を見た。
…やっぱ眠たくなってくる…。
じゃあ見るなってか?
見ちゃうんだよこれが…。
引き寄せられる感じ?
…ま、いいか。
「亮さぁ」
「…何?」
「かっこいいよな」
………。
「…はぁ?意味わかんねぇ。何で急にそんなこと言うんだよ」
「思ったことそのまま言ってみただけ」
「…あっそ」
「…亮、昔"あっそ"とか"お前"とか"わかんねぇ"とかさ、そういうこと言わなかったよな」
「…」
「…まぁ、それも仕方ないことだと思うけどな」
…凜が死んで、俺は全てを変えたくて言葉遣いまでガラッと変えたんだ…。
今さらこの言葉遣い直すつもりないけどな。
これも俺なんだから。
どんだけ姿が変わっても、どんだけ言葉遣いが変わっても、俺は俺でしかないんだ。
…俺が変わったのは凜のせいだった。
でも、俺にそう教えてくれたのは、凜だったんだ。
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