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「寝てんのか。つーかピクニックかなんかに来たのか?」
「そうなんじゃない?弁当があるし」
「可愛いことすんなぁ。亮たちも」
「あはは。そうだね」
俺の耳にうっすらとその声が聞こえ、俺はゆっくり目を開けた。
………何だ…?
俺の目に二人の人物が映ったとき、俺はビクッとした。
「あ。起こしちゃったか?」
「…何してんの?」
「あー…。これから亮の家に行こうと思ってここ通りかかったら亮たちがいたからさ」
「ふーん。お前今日休みなんだ。ま、日曜日だから休みか…」
俺は起き上がって、隣で寝ている麻紀を見た。
「気持ちよさそうに寝てんなぁ麻紀…」
俺は麻紀の頬をそっと撫でた。
「亮ってさ、そうやってほっぺとか頭とか撫でるときの手の動き、エロチックだよな」
「…はぁ?別にエロチックでもねぇよ。俺の手の動きっていうか…指の動きがエロチックになるときは女のあそこ触るときだけだ…」
「うわっ…生々しいな…。ってか…マジでそんな気がするわ…」
「だろ?…って、こんなこと話して何になるんだ…」
「さぁ?」
「まぁいいや。んで、お前らは俺んち来ようとしてたんだろ?」
「おー」
「なら帰るか」
「麻紀ちゃんは?」
「抱いて帰るよ」
俺は麻紀をそっと抱き上げて弁当箱を持って家へと向かった。
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