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彼女の名前は安田美渚(みな)
職業は単なる派遣社員
でも彼女には他の人とは違うところがある
それに彼女が気付いたのは中学二年生の時だった
彼女にはその時タカシくんという彼氏がいた
そのタカシくんとある日の夕方にキスを、初めてのキスをしたのだ
ドキドキと高鳴る左の胸が押さえられない
タカシの腕が彼女を包み、優しく唇を重ねた
その瞬間だった
彼女の脳裏にドッと声が、意識が、記憶が流れ込んできた
―好きだよ、美渚…
という大きな意識
―唇、やわらけー
という意識
―やべぇ、立ってきた
という意識もある
そんな意識を一度に受けて彼女はパニックになった
そして目が覚めたときには病院に
原因は分からなかった
彼女が何も話さなかったからだ
それにタカシくんとは別れた
意識の中に
―美渚よりも麻理の方がいいんだけどな~
という意識があったからだ
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