11人が本棚に入れています
本棚に追加
「…どした?」
「あ、もしもし龍ちゃん?今日のお祭り、行くんでしょ」
「ん。行くけど。」
素っ気ない返事を重ねる。
「ってことは、誰かと行くんでしょ?」
「あぁ。航平と一緒に回る約束したからな。」
「え?あたしエリカと行く約束した…」
「は?もしかして1時に空き地で?」
「うん。そうだけど‥」
「…じゃあ、とりあえず、向こう着いてからコーヘイ達と話すか。」
どうやらあのカップルに謀られたようだ
とりあえず小春が家に迎えに来るかたちで話はまとまり「じゃあ。」と電話を切る
…うすうす怪しいとは思ったんだ。あの熱々に限って彼女放っておくなんてな
しかも、その彼女も共犯とはなんとも質の悪い…
さぁ小春が参加ということで今日のコーディネート
どうやらハードルが上がった
確実に。
とりあえず、悩んだ結果、下はジーンズに上はベロアのジャージにした。
というより、これしか無かった。
センスについてイジられたらそれはそれでいいか。
結構大きな祭とはいえ、どうせ地元だ。
――恥じる必要はない。
と自分に言い聞かせた。
そうしている間に迎えは来てしまった。
財布と携帯をポケットに突っ込み階段を下りて靴を履き、小春と一緒に待ち合わせ場所へと向うことにした。
最初のコメントを投稿しよう!