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「洗いっこ、しよっか」
珪哉はそう囁いて、ボディソープを手に掬うと再び僕のモノに絡めてきた。
「あ、ん…ぅ…変なこと、するなって…言っただろ…っ!」
「洗ってるだけだ。変なことじゃないだろ」
ニヤニヤしながら僕のを弄ぶ珪哉。小さく震える僕の手を取り、ぬるりとしたボディソープを絡めてくる。
「お前も、洗ってよ。俺の」
そう言うと、僕の手をそのまま珪哉自身へと導いた。硬く張り詰めたそれは、熱く、脈打っている。僕の手が珪哉を握ったのを確認して、珪哉は再び僕に手を伸ばした。
「っは、あ…」
籠もる熱気と下肢の刺激にぼうっとして、なんだかわけがわからなくなってきた。それでも与えられる刺激に身体は敏感で、僕は無意識のうちに、縋るように空いた手を珪哉の首に回していた。
「ほら、悠季…ちゃんと俺の、洗って。こんな風に」
「あ…ん、っ!け、いや…っ!」
珪哉はワザと音を立てるように僕のを強く擦り上げて。唇に触れるか触れないかのギリギリのところで妖しく微笑む。僕は堪らなくなって自ら唇を寄せ、珪哉に這わせた指に力を込めた。
「んっ…!」
途端、重なった唇から珪哉の小さな声が漏れた。僕、上手に洗えてるのだろうか?思考が上手くまとまらず、ぼんやりとしたまま熱いそれを擦っていく。
「ひぁ、あ、んあっ…」
「く、っ…」
互いの手の中で、粘着質な音を立てながら質量を増していくそれ。どちらからともなく再び重ねた唇は、呼吸さえ奪うほどの深いキスへと変わる。
「可愛い顔が…台無しだな」
「ん!いっ…、んぅ、あぁああっ!!」
珪哉の指先が敏感な先端をぐり、と抉るように刺激し、同時に唇が頬の傷口に触れる。下肢の痺れと傷の痛みが入り交じって、僕は背中にビリビリと電流が走ったような衝撃と共に遂に熱を吐き出した。珪哉は果てる僕を眺めながら、力の抜けた僕の手に自分の手を重ね、自身も高みへと昇ろうとしていた。
熱気と吐精でぼんやりした視界に映る珪哉の顔は、やはり熱気のせいなのか少しとろけそうで、でもちゃんと男の顔で…綺麗だと、思った。そして綺麗なその顔が一瞬歪んだとき、僕の手の中でドクンと、それが弾けた。ややして、とろりと流れてくる珪哉の欲の証。額に触れる、柔らかな唇の感触。
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