新人歓迎会

3/7
前へ
/196ページ
次へ
それぞれの手に飲み物を持つと、乾杯をして飲みだした。 お酒の飲めない直人以外は、皆生中だった。 そこそこ皆に酒が回ったくらいに、彬と瞳が申し訳なさそうにやってきた。 「つーか、おまえら誰?」すでに酔っ払いな結希は二人に絡んだ。 槙村は紗香の隣を死守してたが、結希の酒癖の悪さを知っているから立ち上がり、結希と彬達の間に入った。 「結希ッ!何してんの?ハウス」紗香が結希に怒鳴ると、ハッと気がついた結希が大人しく紗香の隣に座ってきた。 「結希おりこうさんねぇ」紗香は結希の頭を撫でながら、ギュッと抱きしめる。 そんな紗香の行動に驚きながら、直人はオレンジジュースを飲んだ。 立場のない槙村は、仕方なく麗子の隣に座った。 「槙村さん、何をモタモタしてるの?」紗香と結希の抱擁にムカムカしている麗子は、槙村を睨み付けた。 麗子の鋭い瞳に槙村は首を竦めて、紗香に視線を戻した。 結希に飽きた紗香は、靖の隣に行き、肩を抱いたり抱きしめたりして、彬と瞳の邪魔をしたりしてかなり酔っていた。 槙村相手にぶつくさ言ってた麗子だったが、紗香が結希を連れて麗子の隣に来たので、ご機嫌になった。 「さ、マキ、後は若い二人に任せて…」紗香はそう言いながら、槙村の腕を取ると席を変えた。
/196ページ

最初のコメントを投稿しよう!

230人が本棚に入れています
本棚に追加