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直人は今、自分が置かれてる状況が理解出来なかったけど、自分の頭を思いきり殴られたような衝撃を受けていた。
それは、紗香にキスをされたと言う事より、紗香とのキスそのものが衝撃的で直人を混乱させてた。
うたた寝から目を覚ました紗香は、側にいるのが直人だと気がついて、いつものクセでキスをしていた。
そう。彼女は酔うとキス魔になるのだ。
うっとりとしてる直人から唇を離すと、紗香は直人の体を押し倒した。
ヤバい&ムカつく思いの槙村は直人から紗香を引き離した。
引き離された紗香は、槙村の肩に顔を埋めてまた眠りの世界に行った。
「菊池、大丈夫か?!紗香から離れた方がいい。また襲われるぞ」槙村がそう怒鳴るが、直人はまだ夢心地な表情をして、紗香さんに襲われるなら構いませんと言って、周りを凍りつかせていた。
キスの上手い紗香とキスした人は大体こんな感じになった。
そう言う槙村だって、昔、紗香にされたキスが忘れられなかったのだ。
「おい、おまえ何を言ってるかわかってんのか?!」酔いも醒めた結希が、直人を抱き起こし、両肩を掴んで強く振った。
直人は紗香から目が離せなくなった。
「スイマセーン。そろそろ終了時間です」店員の明るい声で、全員我に返った。
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