新人歓迎会

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皆揃って、店の外に追い出されたが、口喧嘩している彬と瞳、いい感じの麗子と結希、一人の世界に入っている靖、眠っている紗香を挟んで槙村と直人がにらみ合いをしていた。 「僕はお酒飲んでないし、車で来てるんで紗香さんを送って行きます」直人は紗香の頭を引き寄せながら言った。 「菊池はもう帰っていいよ。酔っ払った紗香の面倒はいつも俺がみてるから」紗香が起きるとまずいので、槙村は無理には自分の方に引き寄せなかった。 「…。二人で一緒に行けばいい…」靖が近づいてきて、サラサラな紗香の髪の毛を優しく撫でた。 紗香が眠っている為、二次会はお流れになりそれぞれ散った。 直人と二人で紗香を送る話を聞いた麗子は、槙村の耳元で囁いた。 「槙村さん、見た目は完全に菊池さんに負けているから、ちょっと分が悪いけど…。ドンマイ」麗子なりに励ましているつもりだが、槙村はかなりへこんだ。 直人が車を駐車場から出して、店の前につけた。 槙村は爆音をたてて目の前に止まった車を見て驚いた。 直人みたいな外見なら、ミニバンや軽自動車かと予想していたが、ブラックのRX-7だった。 可哀想だが、寝ている紗香を狭い後ろのシートに寝かせようとしたら、直人に槙村が後ろに座って下さいと言われた。 槙村は直人を睨むが、直人に睨み返され仕方がないから直人の言う通りにした。 槙村が後ろに乗り込むのを見ると、直人は紗香の体を持ち上げて、そっとサイドシートに乗せた。 あいつ、顔に似合わず力があるなと悔しがる槙村を乗せて、直人の車は紗香の部屋に向かった。
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