230人が本棚に入れています
本棚に追加
金曜日の朝の電車は、翌日から休みの人が出すウキウキオーラが、関係ない紗香もウキウキさせる。
紗香の乗る一番前の車両に例の男がいた。
ヘッドホンで音楽を聴いている紗香と目が合うと、慌ててそらした。
さりげなく紗香は男の背後に立つと、彼のお尻を眺めた。
ホント、形が良くていいケツだよなぁ。こんないいケツを目の前にして触らないなんて、バチが当たるよなぁ。と紗香は思っていた。
彼の背が高い為に紗香が触るには、ちょうどいいとこにお尻がある。
紗香は電車が揺れるのに合わせて男のお尻を触った。
マキのが世界一なら、このお尻は日本一だなぁと思っていたら、男は真っ赤な顔をして俯いた。
男らしいシャープな顎の線に見とれながら、紗香が男のお尻から手を離した。
もうすぐ駅に着くから定期を出していたら、ガシッと手首を捕まれた。
驚いて紗香は顔を上げると、日本一のお尻の持ち主が顔を真っ赤にしながら紗香の手首を掴んでいた。
ヤベ。
紗香は痴漢によくあるパターン、この人痴漢ですとやられるのかなぁとのんびり考えていた。
周りは男が痴漢と思ったらしく、紗香と男をじろじろ見て、男に呆れた視線を送っていた。
最初のコメントを投稿しよう!