優しい夜のうた 第3部

Epilogue

「高校生の美夜と一緒に住む！？駄目に決まってるでしょう！？世間の風はまだ美夜には冷たいものなんだ。同棲なんかしたら、また何言われるか分かんないでしょ？本当に美夜のことを思うなら、今は同棲はしないこと。美夜が未成年のうちは駄目。そんなに一緒にいたいなら、美夜はうちで預かるから、あんた一人で家を出なさい！！」

範子おばちゃんは、相変わらず厳しい。

しかも、なんだか支離滅裂……？

だけど、一理ある。私がしっかりしないと、滋が笑われるかもしれない。いい加減じゃだめだってこと。そうだよね。虐待された少女が、まだ高校生で同棲、なんてネタが良すぎるよね。

祐兄と一緒に住みたい気持ちも、もちろん、あった。

だけど、おばあちゃんはある意味、一人だ。

そう思うと、やっぱり一緒にいたい。祐兄と暮らしたい気持ちも同じくらい大きいけれど、ここにはみんながいてくれる分、おばあちゃんは1人きりなんだ。