1112人が本棚に入れています
本棚に追加
アタシは、意を決してレジを締めた。
「アタシ、行ってみます。
あの子、小学校のクラスメイトなんです。」
「え、そうなん?でも大丈夫…?
そんな無理せんでエエよ!
やめとき、あんな変態!」
アタシはオバチャンの制止を振り切り、ゆっくりとお菓子売り場へ向かった。
早苗ちゃんは、アタシがこの店で働いているのを知っているはずだ。
さらに、アタシの父親が店長であることも知っているはずだった。
なめやがって!( ̄皿 ̄;)
ざけんな、営業妨害な変態め!
お菓子売り場に入ると、早苗ちゃんの彼氏がパッと目をそらした。
早苗ちゃんは、アタシに背中を向けているから、まだアタシに気付いていない。
声をかけようとした、その時。
アタシの目が、早苗ちゃんの彼氏の、ある動きをとらえた。
彼氏が、サッ!と早苗ちゃんの下腹部から手を引き抜いた。
その引き抜いた見事な段々腹の、脂肪の間に……
板チョコのパッケージらしきものがっ!Σ( ̄□ ̄;)
素知らぬ顔で、お菓子を見ているふりをする彼氏……。
アタシはそのまま踵を返し、早苗ちゃんには声をかけずにお菓子売り場を後にした。
.
最初のコメントを投稿しよう!