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「万引きかも!
ごめん、2番(レジ)入って!
あと、店長呼んどいて!」
やる気なさげなバイトをレジに突っ込み、急いでオジイちゃんを追う!
店の外の自転車置き場に目をやるも、オジイちゃんの姿はない。
え?まさか逃げられた!?
そんな足が早いわけが……
キョロキョロと見渡すと、スーパーのすぐ横にある細い通路を、ヨタヨタ歩くオジイちゃんを発見。
……オジイちゃん!
万引きなのはわかったけど、まさか歩いて持って帰る気?
( ̄Д ̄;)
そんな無謀な!
絶対途中でスイカにつぶされよるわ!
なんで店員が、万引き犯の心配をせにゃならんのだ。
マジ勘弁してくれ(--;)
捕まえるべきか……いや、捕まえるべきなのはわかっている。
お年寄りだからと言って、罪はかわらない。
でもこの弱々しい、風に飛ばされそうな背中には、躊躇させるだけの哀愁が十二分に漂っていた。
思い悩みながら、少し距離を置いてオジイちゃんを見張っていると、ようやく店長(父親)がやってきた。
店長はオジイちゃんを一目見るなり、
「アチャ~……(ノД ̄;)
あれか?」
「……うん(--;)ごめん。」
思わず、謝ってしまう(笑)
万引き犯を見つけたのは、本来はお手柄。
でも……なんで見つけたんだ、アタシ(T_T)
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