2183人が本棚に入れています
本棚に追加
/229ページ
そんな時だった。
あいつが転校してきたのは…
あいつとは後に天才ギタリストとして世界をほしいままにした男…
伊藤アイトである。
伊藤アイトが転校してきたのは5月であった。
奇しくも岡本と同じクラスであり、そのハーフのようなユニセックスな風貌は転校生という珍しさも手伝って女子の恰好の餌食となった。
そんなモテモテの転校生と岡本が仲良くなれる筈などなく、サラサラの茶髪にクリクリのまつ毛。透明感のある肌に、まるで聖人君子のような瞳は、岡本からすれば全て気に入らない要素であり、絶対に話す事などないと思われた。
伊藤アイトがギターをやっていると聞くまでは…
最初のコメントを投稿しよう!