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いつの間に眠っていたのか 目を覚ますと隣で頬杖をついて オレの寝顔を真奈美さんが覗き込んでいた。
『真奈美…さん』
彼女は ニッコリ笑う。
『大和君の寝顔 可愛いね』
その言葉にオレも笑う。
女達から言われる【可愛い】に一度も嬉しいと思った事はない。
でも 真奈美さんの口から発する【可愛い】は最高の誉め言葉に聞こえた。
『何だよ。
可愛いって…』
オレは スネた振りをして真奈美さんに背を向けた。
そんなオレを後ろから抱き締めて真奈美さんは言う。
『可愛い…』
オレは笑いながら『知ってるよ』と彼女の手を握った。
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