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何処かに流れて
(2007/2/19)
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目の前に広がる岸辺に打ち寄せる波
この波は何処からやって来るのだろう?
きっともう誰かが解き明かしたメカニズム
まだ僕は知らない まだ知りたくない
若い過ち ひとりよがり
.
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ひとり立ち竦んだ心に打ち寄せた波
この波は何処からやって来たのだろう?
それはまだ誰も解き明かせないメカニズム
僕はそれを知りたい
僕を遠ざける波 水平線に見えるのは
まさに今 昇りはじめた太陽と あなた
.
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突然目の前に現れた波は
ひとりうずくまった僕をあっけなく押し流した
掴まるものもなく 逃げる場所もなく
上手く泳げない僕は 必死に顔だけ上げて
何処かへ流されていく
漂っている
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何度も波に打ちつけられ 岩礁にぶつかり
珊瑚が見えた
削られ 砕かれ 僕はバラバラになった
いびつに尖った岩になった僕を
あなたはもう一度見つけてくれるのかな?
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朝焼けの海辺 素足に打ち寄せる波
やわらかく体を包む 波音は優しく耳を擽る
流れて 流れて 僕はいつか
もう一度あなたの立つ岸に辿り着きたい
その時は 金色の浜辺を彩る
ひとつの小さな丸い石になっていられたらいい
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