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彼氏君は構わず私にキスをして、「じゃ!走って来る~」
なんて言って行ってしまった。
通りで足が速くなる訳だ。
ボタンをまた外しはじめて制服に着替えると、私は直ぐにキッチンに向かう。
コトコトと鍋のフタが鳴る音を聞いて私は「あ」と声を漏らす。
キッチンに来ていたのは水飼さんで、いつもながらのキマッた黒いスーツ姿にみとれてしまう。
いつみてもカッコイイなぁ‥
「おはようございます。乙葉さん
ご気分は?」
目が合うと、水飼さんはクールに優しく笑み、軽くお辞儀をした。
「あ、おはようございます!
全然元気です!」
水飼さんの隣に行き、慌ててエプロンをつけた。
「乙葉さんは座ってて構いません。どうぞゆっくりとしていて下さい。朝食もそろそろ出来ますし」
水飼さんは掃除、洗濯、料理、買い出しと色々してくれているが、お弁当や朝食位はお手伝いしたい。
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