11400人が本棚に入れています
本棚に追加
―――…何か調子くるっちゃう‥
のんびりと歩いていたのにあっという間に学校に着いてしまった。
グラウンドには野球部がいて、ランニングをしていた。
昇降口に行くと廊下はシンとしていて、とても静かで、生温かい空気とうらはらに、風景はとても涼しげだった。
「‥静かだね」
好奇心旺盛な私はなんだかドキドキした。誰も居ないように見える校舎。
私たちだけだと思うと不思議な感じ。
Yシャツをパタパタと扇いでいる彼氏君にちょっぴりドキッとしてしまう。
一瞬はだける胸に何故かドキどきするのだ。彼氏君がボタン開けすぎなのよ!
とりあえず直ぐに目を背けて、美術室へと急ぐ。
「美術室ではふざけちゃだめだからね!」
隣にいる彼氏君に言うとキョトンとした顔で言った。
「俺今日ふざけてないよ」
うっ―――…‥確かに。
ちょっと失礼だったかも‥
慌てて「そうだね、ごめんね」と付け足し、そそくさと歩いた。
最初のコメントを投稿しよう!