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多少理不尽な怒りを向けられ困った顔になるウォッシだが、すぐさまその表情が好戦的なものに変わる。
「まあ、いいじゃないか。元々そういう予定だったんだからね。
で、相手はどこにいるのかな?」
わくわくしているのだろう、すでに腰の剣に手をかけているウォッシが連絡をよこしに来た兵に尋ねる。
「あの…、それが……」
兵の男は何故か言いずらそうに口を紡ぐ。
「それが?」
その戸惑いに興味を持ったのか、サファルトも話に加わる。そんな両国の将軍に挟まれた兵は仕方なくその言いづらい話題を口にした。
「その、ルシファ=アスモデウト殿が……魔族に攫われました」
「「「へ?」」」
あまりにも予想外すぎた。
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