エロスは女神

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 朝。 この青く、壮大な空を見上げて思う。 何故これ程までに清々しいものを見上げながら人は争うのだろうか。  俺は思う。ああ、生きているだけで素晴らしい! 「ふぅわ~……! 昨日はまた気絶しちゃったよ~」 「結局、三人ともされるがままであった……」 「まあ、仕方ありませんよね? 三人ともルシファさんにぞっこん乙女なんですから」  ああっ、生きてるって素晴らしい上に凄いぞ、俺!! 「でねっ? あいつってば、無理だって言ってんのにずぅっーーーーと姉さんにモーションかけ続けてたんだよ!」  大袈裟に息を溜め、それを爆発させる様に話し続けるコウリア。そして隣りに座るユリエラからは溜め息。 「私には美味しっ、ルシファさんがいるから無理ですって言ってたんですけどねぇ……」  物憂げな表情のユリエラ。なのに同情出来ないのは、俺は断じて美味しそうではないから。 「あれは絶対にMだよ、Mっ! それもドM」  楽しそうにそう大声で言い笑うコウリア。 なんだか、人類の最大の敵がドMと言うのは酷くいたたまれない。 「でも、魔王様がいなくなってから私の魔力を補充出来たの彼の持つ魔玉だけでしたから、もう大変で……」  何かあれだな? 何かを代価に構ってあげるってシステムはまるっきりキャバクラみたいだな?  ……なんか魔軍って楽しそうな所だな。 「魔王様がいなくなってからは大変だったんだよ?」  そう言って、俺の隣り、頭を抱えたサテナに話しを振るコウリア。 「妾の選出した四天王はこんな者ばかりとは……」  心中は察せないが、自分が四天王に相応しいと選んだ奴等がユル系だったりドMだったりした時を想像してみる。  相当にキツかった。
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