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「うむ…よし」
生と死がどうでもよくなる程の長い拷問のような時間を経て、やっと魔王様の方針が決定したらしい。
「主をわらわの配下としよう!」
「はいっ?」
魔王様の急な提案に俺の頭は混乱する。
配下?
え、俺人間なのに人間と敵対するの?
「…ど、どういう意味で御座いましょうか?」
混乱した頭でなんとか質問する。
「意味と言われてもな、そのままの意よ…。う、うむ、それにな今なら一番最初の配下だからな、後の地位も保証するぞっ!ど、どうだっ?」
「………………」
正直会話の内容についていけない…。いや、別に理解は出来てるんだけどね?あれだろ?魔王様の子分になれ、今なら会員No001が手に入って、将来は軍団長も夢じゃないってこと。
魔王軍軍団長ルシファ=アスモデウト……………………………………うん、違和感0だね♪
「だ、駄目なのか…?」
俺が言葉も出なかったのが否定の意思だと感じたらしく何故か哀しげにに上目使いでこちらに聞いてくる。
「…そうか、所詮貴様も他の者と同じかっ!!」
いきなり憤怒の表情でこちらを睨み付ける魔王様!
こ、殺される…っ!?
「その申し出、有り難くお受けさせて頂きますっ!」
俺がそう言うと、さっきまでの押し潰されかねない重圧感が消え魔王様が目を丸くしてこちらを見ている。
「…いい、のか?い、嫌なら無理する必要はないのだぞ?」
いやいや、生物は誰しも生きるためならば多少の無理はいたします。
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