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「あたちみりん!あなたは?」
「ラーユ……。」
彼女はおずおずと小さな声で答えた。
「らーゆ?いいなまえね♪」
みりんはそう言うとサッとラーユの前に片手を差し出した。
「……?」
ラーユが目をパチクリさせてその手をジッとみつめていると、みりんはじれったそうに足を踏み鳴らした。
「ねえ、はやく!」
ラーユはおずおずと自分の手を伸ばしその手をつかんだ。
それを見るとみりんはにこっと笑い、両手で彼女の手を引っ張り、ラーユを立ち上がらせた。
「いこっ!らーゆちゃん!きっとおとうしゃんがしんぱいしてるわ!」
そう言うとみりんはそのまま駆け出した。
ラーユもそんなみりんに引きずられるように走り出した。
ほんのりと明るい森の出口に向かって……。
おしまい♪
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