アイツハ病原菌

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学校が終わり、私は一番に教室を出て学校を去った。 鞄に『注意!私は菌です』と貼ってあるのに、私は気付かなかった。 私の鞄、机、鉛筆、教科書、全てが感染物だった。 道端にあった一輪の白い花を思いっ切りもぎ取る。 貧乏草…?私にピッタリ 家に着き、花を気に入った私はその花を水を入れたコップに入れた。 「美依奈~!ご飯出来たよ~」 母の声が聞こえる。 私はハーイと返事を返すと、コップを机の上に置いて部屋を出た。 ここからは、明るくて元気な女の子を演じなければならない。 家族は何も怪しんではない。私も別に、気付いてなどほしくもないが。 暗い気持ちの上に笑顔を貼り付け、一階に降りる頃には明るい女の子となっていた。
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