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放課後。
ガラッ
「あ、悠介!!遅かったね。」
教室には雛子がいた。
「え…お前…部活は?」
「早く終わったから…一緒に帰ろっかなって…」
「わかった。着替えるから待ってろよ。」
「了解―。」
そう言って雛子は本を読み始めた。
「~♪」
悠介はそれを横目で見つつ着替え始めた。
ドクン…
(また…この感覚…)
嫌でも首筋に目がいってしまう。
(白い肌のしたに流れる血を…)
…悠介の意識は半分支配されていた…。
「悠介…?止まってるよ?」
雛子に声をかけられて我にかえった
「あ…ゴメン…。」
「…?」
雛子はとくに気にとめずまた読み始めた。
(どうして…?好きなのに…)
悠介の中で沸き上がる黒い感情…
《血ガホシイ…その…白イ肌に流レル…血ヲ…ゼンブ…》
(や…めろ…!!)
そこで悠介の意識は途切れた。
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