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「あたしは…ココにいるよ…?」
雛子は悠介の目を見ていった。
「ひな…こ…」
悠介は確認するかのように雛子に触れた。
(確かに…ココにいる…)
安堵の表情でそう思った。
「悠ちゃん…自分を怖がらないで?」
「…?」
「獣みたいとか…思っちゃダメだよ…。悠ちゃんは獣なんかじゃない。こうやって…ぬくもりがある。あたしだってそんなにヤワに出来てないわよ?」
最後はイタズラっぽく雛子は笑った。
ぬくもり…
(そっか…俺…このぬくもりが…)
ほしいんだ…。
そう思うと悠介の心は少し軽くなった。
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