くちづけ

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ビクッ!と女の全身が脈打つ。 こんな姿になって初めてだろうし、生前からすると相当ご無沙汰だと思うのはあくまで俺の予想。 怖いから目は開けないけど。 女の唇にシャワーで湿った唇をかぶせる様に重ねる。 同時に舌を滑り込ませ、女の舌に絡ませる。 …少し血の味がした。 気持ち悪い。 構わず続けていると女のほっぺたの温度が上昇して来るのが伝わってきた。 きっと耳まで赤くなってるはず。 生前はあんまり経験なかったのかな? 何か余裕が出て来た!! 唇を重ねながら顔を右へ左へ傾ける。 シャワーでお互いの唇が滑らかに、そしてふっくらしてきた。 女の舌 歯の裏側 歯茎 唇の裏。 何回も何回も舌を這わせて刺激する。 俺の両手は、女の頭 肩 背中を経ていま腰にある。 唇を舐めてあげるとハァハァとした息づかいがゼロ距離で伝わる。 俺の唇がまた女の唇にかぶさる。 舌を動かす度に女の身体がビクッと波うつ。 目を開けてみるといつの間にか女は生前の姿だろう、キレイな姿になっていた。 ほっぺたを紅潮させて目をぎゅっとつぶり、眉間にシワが寄ってるけど嫌がってはいない。 右手を背中に回してぎゅっと抱きしめた。
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