sIStR

1/6
前へ
/85ページ
次へ

sIStR

9月27日 FM1:36 バリィンッッ!!! いかにも高級そうなグラスが握り潰された。 総けやきのデスクにグラスの破片と血の混じった60年物のロマネコンティが散らばる。 『レ…レベッカが殺された…?』 恐らくは人生最大の衝撃の事実を知らされた男タツミ・ロン・ボルフィーノ。 ボルフィーノファミリーの二代目ボス。 彼は本来冷静で決して平常心を失わない男だった。 先代が暗殺された時も、 ザネッティーとの抗争の時も、一度だって理性を失った事はなかった。 それは私が一番よく知っている。 私の名前は、マッチョ・アンダーソン。 二代目が7つの時から教育係だった。 『マッチョ!!!どういうことなんだ!?』 呼吸が浅い。全然から生気が抜けていくような声だった。 『落ち着いて下さい、二代目。』私はなだめるように言った。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加