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9月27日 FM2:57 死臭が漂う。 決して帰らないただの肉塊に成り下がった命のイレモノ 銀色のまるで牛や豚を解体するようなステンレス製のベッドに死体が並べられている 切り刻まれた肉塊 ここに並んだ死体は猟奇殺人事件の被害者と思われるものばかりを集めた安置所だった。 殆どは『彼』の芸術作品…… ここウエストバーグ死体安置所にはそんな被害者ばかりだ 生の臭いが薄い場所 しかし、次第に受付が酷く騒がしくなる。 『レベッカに会わせろ!!!レベッカ・ボルフィーノだ!!!ここにいるんだろ!』 タツミが血管を浮き出し、気迫に満ちた目で怒鳴り散らす。 その迫力に気圧されながらも受付嬢は必死に 『現在はまだ司法解剖と検死が不十分なので会わせる事は出来ません。』となだめすかす。 しかしターツミは聞く耳を持たず一行に収まる気配がない。 『責任者を出せ!!!さもないと……』 ターツミは胸倉を掴んでいる受付嬢のこめかみに銃を押し付けた。
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