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緊迫する院内
弓はギリギリまで引かれている
『オイオイ、物騒な事はヤメてくれよー。一応病院なんだぜ』
雰囲気に似つかわしくない陽気な男がやってきた。
ヤマディーノだ。
『テメーが責任者か?』
ターツミは受付嬢を乱暴に椅子に放り投げた。
44マグナムを片手にカツカツとヤマディーノに歩を進める。
『話は聞いてたな?二度は言わない。レベッカと会わせろ。』
今度はヤマディーノの頭に銃口を向ける。
ターツミは背が高くヤマディーノが見上げる形になった。
『断るならそれでもいいぜ。テメー撃ち殺して無理矢理会いに行く。』
『二代目!』
沈黙を守っていたマッチョが心配そうに声をあげる。
ニールは止められない事をわかっているのか俯いたままだ。
『まぁ落ち着こうか。銃をしまえ。ちゃんと会わせてやる。だが30分だけ時間をくれ。旨いコーヒーを淹れてやるよ』
タツミは黙ってヤマディーノを睨みつける。
『こんなとこで、俺なんか撃ち殺して豚箱に入るのもバカバカしいだろ?いろいろとやることもあるんじゃないのか?』
ターツミはゆっくり銃をしまった。
鼻から大きく息を吸って
『……30分だけだ。』
と呟く。
大柄な身体でどかっとソファに座った。
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