sIStR

4/6
前へ
/85ページ
次へ
緊迫する院内 弓はギリギリまで引かれている 『オイオイ、物騒な事はヤメてくれよー。一応病院なんだぜ』 雰囲気に似つかわしくない陽気な男がやってきた。 ヤマディーノだ。 『テメーが責任者か?』 ターツミは受付嬢を乱暴に椅子に放り投げた。 44マグナムを片手にカツカツとヤマディーノに歩を進める。 『話は聞いてたな?二度は言わない。レベッカと会わせろ。』 今度はヤマディーノの頭に銃口を向ける。 ターツミは背が高くヤマディーノが見上げる形になった。 『断るならそれでもいいぜ。テメー撃ち殺して無理矢理会いに行く。』 『二代目!』 沈黙を守っていたマッチョが心配そうに声をあげる。 ニールは止められない事をわかっているのか俯いたままだ。 『まぁ落ち着こうか。銃をしまえ。ちゃんと会わせてやる。だが30分だけ時間をくれ。旨いコーヒーを淹れてやるよ』 タツミは黙ってヤマディーノを睨みつける。 『こんなとこで、俺なんか撃ち殺して豚箱に入るのもバカバカしいだろ?いろいろとやることもあるんじゃないのか?』 ターツミはゆっくり銃をしまった。 鼻から大きく息を吸って 『……30分だけだ。』 と呟く。 大柄な身体でどかっとソファに座った。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加