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15days befor
15日前。
9月26日
AM9:47
残暑の厳しい季節……
アスファルトに反射する太陽光が過密に乱立したビルに照り付けもはや、街の気温は殺人的なものとなっていた。
先日の大型ハリケーンも無事に通り過ぎてもなお気温は下がる気配は無い。
とてもじゃないが大学のクーラーのきいた部屋からはでる気にはならない。
そこに一本の電話。
山積みになっている書類を押し退け電話に出た。
『もしもし?ナベリア教授ですか?キーダー・サザーランドですが。』
彼は、私の幼馴染みの刑事で
腐れ縁というやつかな?
異常犯罪のプロファイラーという仕事上、殺人第一課の警部からの電話で吉報が届くことはまずない。
『もしもし、私だ。どうせまた幼女の変死体が見つかったんだろう?
2ヶ月前に出所したゲイブが最有力容疑者だ。』
私は、冗談半分で憶測をペラペラ喋ってみせた。
しかし、いつもなら先生御見事!!!などと茶化すキーダー警部の様子が少し違うようだ。
『そんなどころじゃないんですよ、今までの犯人とは桁違いなんです!!!』と叫んでみせた。
いつもおどけたようで冷静な彼が取り乱す程の事件。
悪寒にも似た感覚が私の三半規管を刺激しる。
足早に荷物をまとめて、いつも機嫌が悪い愛車で本署に向かった。
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