死臭

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壁にも、へら鹿の頭のや象牙の様に首が幾つも、誇らしげ飾られている。 それらを何人もの検死官がフラッシュをたいて撮影に没頭していた。 『なっ、此所はヤバイだろ?』とヤマディーノ。 確かに、私も短いなりにいろんな殺人現場を見て来た。 しかしここまで異常な現場は言うまでもなく初めて見た。 いやこれは殺人現場と呼んでいいのか?という気さえ起こる。 何故なら普通現場には必ずと言っていいほど犯人の人間らしい一面を垣間見る事の出来る痕跡が残されているものだ。 しかしここには人間らしい一面など欠片も見当たらない。
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