薔薇

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「え?もうそんなになるの」 「変な感じ」 薔薇はそう言ってボルトを操作する。ガチャンと銃が鳴った。 兵士たちは顔を強張らせて薔薇を見る。痛みと死への恐怖で涙を滲ませていた。 「殺すの?」 ユウリの質問が彼らの恐怖心を煽る。 無邪気な少年の言う言葉ではなかった。でも、この時代はそういう時代だ。 小学生でさえも銃を持ち戦場に立たされる。小学生も、中学生も、高校生も、だ。 その中でもユウリは異常だった。冷静沈着で、激しい感情は持たない。人の感情を語る人間が言うならこう言うだろう。異常だ。 薔薇が口を開いた。「死ぬって、変。私には分からない。 私はもう18回も死んでるのにしなない。18回も死んでるのに、私が死ぬ日は決まっている。 絶対変」 「だって、君は普通じゃないじゃん。ってことは、つまり、変なんだよ。絶対変」 「あなたも普通じゃないでしょ。ということは、君も変?」 「うん、僕も変だ」 真っ白な薔薇は首を傾げた。 「私は特してるんだ。もう死んでるはずなのに、決められた日までは生きられる」
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