半透明な夢を描く

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「もーなんやねん、」 『電話切んなや!!』 「キモかったから、つい」 開き直って答えれば電話の向こうでキーキー騒いでいる、横山侯隆。一応いい年した大人だ。 「ヨコ、もうええ?」 『なんでやねん!オレがせっかく心配して、電話かけてやってんのに!』 「そりゃどーも、」 『いつもの場所に集合なっ! じゃあねーいっ』 いつも通りの自分勝手なヨコの電話の切り方に、少し頬が緩んだ。しゃあないなあ、なんて言いながらスタジオをあとにした。
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