プロローグ

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 結果はⅠラウンドKO。  スパーリングを終えた陸は、ゆっくりとリングを降りた。 「ナイスKO」  陸のクラスメイトで同じくボクシング部所属の立花が、陸を出迎えた。 「どうも」  陸は余裕の笑みを浮かべた。 「しかし、あそこまでしなくてもいいんじゃないか?」  立花は視線をリングに移した。陸もそれに合わせてリングを見ると、相手選手は立つ事も出来ないらしく、担架で保健室へと運ばれて行った。 「しょうがないさ。戦いは何時如何なる時でも全力でやるのが、俺のモットーだからな」  陸は椅子に腰かけると、グローブとバンテージを外し始めた。 「ふ~ん……まぁいいや。それより、シャワー浴びようぜ」 「ああ、行こうか」  二人はバンテージを外し終えると、シャワー室へと消えていった。
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