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季節は、夏。
ジリジリと照りつける太陽の下、女性は目的地無き旅を続けていた。
酷い空腹感と渇き。確実に溜まる疲労。それらに耐え、女性は歩を進めて行く。
「おい。そこのお前止まれ」
女性は呼び止められた。振り向くと、黒い鎧をきた人間の男が二人、歩み寄ってきた。
女性はフードを深く被り、顔を隠した。
「女、顔を見せろ」
男はフードを外すように強要する。
「……」
「聞こえないのか? なら、上着ごと脱がしてやるよ」
男達は不気味な笑みを浮かべ女性へと近寄ってくる。
(くっ……誤魔化せない。逃げないと)
女性は男達に背を向け走り出した。
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