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人間界
静かな朝に黒い雲が空を覆っている
男は布団を被り静かに眠っていた。
そんな時、男の携帯の着信音が部屋中に鳴り響いた。
男は布団から出ると、携帯を手にとり電話の相手が誰なのかを見て、電話を切った
もう一度携帯が鳴るのに2秒とかからなかった
「眠い…………」
男は電話に出ると聞こえないくらい小さい声量でそう言った
「眠いじゃねぇよ!てかお前一回電話切っただろ!」
電話の向こうで男が怒鳴っていた
「悪かったよ亮………昨日は徹夜でFFやってたんだ。」
亮はため息をついた
「またFX?マーサーあれ好きだよなぁ………」
彼が言うFXとはどうやらファイナルファンタジー10のことらしい。
「いいだろ別に。てかマーサーってなんだよ!?」
マーサーと呼ばれた男は声を大にして否定している
頼むから普通に呼んでくれと電話越しで叫んでいる
「怒んなよマサキ♪それより早く降りてきてくれよ!下でずっと待ってんだからさ」
亮は軽口で誤魔化し、話題を変える
マサキはそれを早く言えと言うと電話を切って、着替え始める
「ゲッ………曇ってんじゃん。」
マサキは窓を開けて、亮を確認したあと空を見上げていた
雨は嫌いなんだよな………
「おっ!待ってたぜマサキくん♪」
マサキは不機嫌そうな顔で亮の顔を見た。
雨は嫌いだ。
そう言って空を指差した
「大丈夫だって!マサキのために常時折り畳み持ってきてるから♪」
そう言って亮は自転車のかごを指差した
「まあいっか………」
亮の示した行動に納得したわけではなかったが、とりあえずマサキは亮に従うことにした
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