プロローグ

4/13
655人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
さいきん ジュンは すごくつかれている かおをしている。 わたしの ところにきても ためいきばかりしていて わたしが ジッとみつめていると げんきのない えがおで 「どうした?」 って きいてきたから わたしは 『ジュン げんき ない?』 って ききかえしたら ジュンは こまったように わらって ほっぺをひとさしゆびで かいていた。 わたしは どうしたらいいか わからなくて そっと ジュンのあたまを なでてみた。 まえに わたしが げんきのないときに ジュンが こうしてくれたとき げんきがでてきたから…。 でも ジュンは げんきにはならなくて キョトンとしたあとに えがおになりながら ポロポロと ないていた。 どうして ジュンはないているの? 『ジュン どこか いたい?』 「いや、大丈夫 大丈夫………だから。」 ジュンは うでで じぶんのめを ふさいで たくさん ないていた。 やっぱり ジュンが ないている りゆうが わからなくて わたしは ずっと ジュンの あたまを なでていた。 ねぇ ジュン? なみだは かなしいからだすのと うれしいから だすのがあるって まえに おしえてくれたよね? じゃあ いまのジュンのなみだは ……どっちの なみだ?  
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!