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今日もあの夢を見た。
底も壁も無い水の中に静かに沈んでいく夢…。
果てしなく蒼い水が広がっていて、ふわふわと泡が体をくすぐる。
温かい…。
立ち上っていく泡の行方を見届けることも出来ないまま、群青色にどんどん濃さを増す水底へと落ちていく。
穏やかで心地よくもあり、悲しくも切なくも、苦しくもある。
よくある夢かもしれない。
水の中でも息が苦しくない、そんな夢なんて。
ただ、鼓動が聞こえる…。僕のなのか、他の誰かのなのか…。
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